eSUN eBOX 加熱乾燥・重量計測機能付きフィラメント収納ボックス

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eSUN eBOX
フィラメント乾燥機能、重量計測機能付きフィラメント収納ボックス。

FDM方式の3Dプリンターを運用する際、使っている最中のフィラメントを湿気させないように維持することが、プリント品質に重要なのですが、なかなかいいソリューションがなく、いろいろ工夫されている人もいますが、それ用の製品があります。
(フィラメントが湿気てると、プリント時にフィラメント内の水分が蒸発して、フィラメントが不規則に余計に押し出されて、印刷時に表面にブツブツとなって現れる)

この商品は、重量の測定(グラム、ポンド)、スプール重量の設定、加温による乾燥(4段階、タイマー付き)の機能があります。乾燥に関しては、加温のみで、ケース内後部にフィラメントに入っていたシリカゲルを入れるポケットがあるので、吸湿はシリカゲルが担当みたいです。

Amazonでも出品されていますが、AliExpressでは半額以下位なので。
ebox
USプラグの製品を注文してちゃんと届けば使えるのではと。

Yahoo!ショッピングの出品が割と安いかな
eSUN eBOX 3Dフィラメント乾燥・計量・収納ボックス【正規販売代理店】
楽天市場にもあるみたいですので、探してみたらいいと思います。

あと、SUNLUも似たような商品出していますが、見た感じ、重量計測機能がない気がします。

SUNLU FilaDryer S1

#とはいえ、空のスプール重量の情報が十分でないので、さほど役に立つかというと微妙…。
 使用開始時の重量を測定し忘れることもあるし、同一メーカーの色違いのフィラメントでもスプールが違うし。



マニュアルがわかりにくいのと、
日本語版がないので、
メーカーのホームページからダウンロードできる中英版のPDFマニュアルの中国語の部分を日本語に差し替えてみました。
eSUN_Filament_Dryer_eBOX_JP.pdf

使い方はあまり難しいことなくて、
(PDFも10ページしかないし)

スプールを外した状態で電源を入れ、起動した後にスプールをセットすると、
WOCモードで設定したスプール重量を風袋としてマイナスしたグラム表示。これがグラムモード。
スプールの重量が正確にわかっていれば、これでフィラメントの残量がわかる。
(なお、スプールを載せた状態で電源を入れると、スタート時が0になるので、
 使った分だけマイナスで表示される)

ポンドモードは日本人あんまり関係ないと思う。

WOCモードでは、スプール重量の初期設定が220gで、
マニュアルにいくらか参考重量が記載されてるけど、
Amazonで買える安い1kgフィラメントは同一メーカーのPLA同士でも
スプール違うのがあったりするので微妙…。
(自分の持ってるフィラメントも、色が欲しくて大量に持っているだけで、完全に空になったスプールもあんまりないし、スプールの重量測るために巻き直すのも本末転倒だし、ということで、単に0スタートでどれだけ使ったか、に留まってる)
使い終わったフィラメントの空スプール重量記録してるけど、たぶん途中で勝手にスプールの仕様も変わりそうだし。
買う時期が違ったらスプール重量違いそう。

TEMPモードでフィラメント乾燥温度を設定する。
PLA/PLA+ レベル1 プレート温度50℃ →庫内温度36℃ →湿度30%
ABS/ABS+/PETG レベル2 プレート温度60℃ →庫内温度40℃ →湿度28%
PVA レベル3 プレート温度70℃ →庫内温度45℃ →湿度24%
Nylon/PC レベル4 プレート温度80℃ →庫内温度50℃ →湿度15%
(室内温度20℃、湿度65%の条件)

らしい。


TIMEモードに切り替えると、加熱時間が設定できる。
PLA/PLA+ 4H
ABS/ABS+ 3H
PETG 3H
Nylon 10H
PC 7H
PVA 5H
らしい。
(設定できるのは0.5H刻み。作動中にも△▽でプラスマイナスできる。0にすると加熱はストップする)

加熱中はなんか小さく
「カチッ」
っていう音が定期的にするのが気になる。

あと、シリカゲルのポケットの手前にファンがついてるんだけど、ぞんざいにシリカゲルを突っ込むとシリカゲルの袋の端がファンにあたってウルサイ。
(気づくまでに大分時間がかかった。それまでは「寿命短いの?」とか思ってた)

出力中にプツプツとできものができてたPLAフィラメントがTEMP 1で8時間くらい加熱したら大分マシになった。
何かフィラメントの繰り出しもスムーズになったのでこれはこれで気分のいい装置でした。

スプールホルダーを100均の部材を加工したりして作るのもいいけど、手間とこの効果を考えるとこの位の金額ならアリだよなあ、と思いました。

まとめると使い方としては、

[1]フィラメントをセットしない状態で電源を入れ、
フィラメントをセットする。
WOCで設定したスプール重量を風袋としたフィラメント重量がグラム表示され、
これが残量、というイメージ。
(WOCの初期値は220g)
最初からフィラメント乗せてると0になり、そこから使用した分だけマイナス表示となる。
1kgのフィラメントならこれが1kgまで行けば……って途中で交換するときに記録してないので参考程度。

[2]Mボタンを3回押してTEMPモードにして、
フィラメントの種類に合わせて、
▲▼で加熱レベルを設定する。
(普段は大抵PLAなのでLEVEL 1)

[3]Mボタンをもう1回押して、TIMEモードにして、
▲▼で加熱時間を設定する。0.5H刻み。
0から増やすと加熱がスタートして、だんだん残り時間が減っていく。
途中でも0.5H単位で増減できる。
湿気具合に合わせて調整すればいいと思う。
(結局出力予定時間に合わせて加熱か、湿気てると思ったときは4~5時間って感じ)

[4]Mボタンをもう1回でGRAMモードに戻るので、
あとは残量表示見ながら使う。

みたいな感じ。

なお、手元のフィラメントで使い切って空になったスプールの重量をメモっておきます。

メーカーリールの色重量備考
IUSE IUM1付属108.2g 
DARCOS190.0g 
Peach Clover238.6g 
PRILINE透明199.5g 

なお、ロットによってリールの仕様が変わったりするのは予想できますので、参考程度に。
それでも初期重量を計測すればある程度予想がつくか。
(といいつつ、自分自身フィラメントが切れて交換する際にうっかり計らずに使い始めちゃったりもしてる)


3Dプリンターが増えたので、Lite も買ってみた。
eSUN eBox Lite 加熱乾燥機能付きフィラメント収納ボックス

Creality Ender-3 S1 Pro のガントリーの上に乗っけてみた。
Ender-3 S1 Pro に eBox を載せる台を作る

温湿度計をつけてみた。
eBox に温湿度計をつけてみた


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2020年12月29日 20:01に投稿されたエントリーのページです。

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