ラジコンヘリコプター入門 [2012年秋~冬]

艦船プラモとRCマイクロヘリが好き! ラジコンヘリ購入ガイド
を読んで触発されたので、ダラダラ書いてみました。
マイクロヘリオンリーの場合の結論としては、

5,000円 3chトイラジ
10,000円 4chトイラジ/同軸反転ローター機
15,000円 シングルローター固定ピッチフライバー機
20,000円 シングルローター固定ピッチフライバーレス機
30,000円 シングルローター可変ピッチフライバーレス機/3D機

という段階になり、操作性がクイックになり、運動性能が上がっていく、と思います。
それにつれて操縦難度も上がっていきますので、段階的にランクアップしていくのがいいでしょう。
ある程度はセンスの問題もありますので、飛び級できる人もいるでしょう。
(いったん飛び級してみてマスターできそうになかったらひとつ手前の機種を買い直してみるのもアリでしょう)

シミュレーターはどこかの段階で修理費がかさんでしょうがない、とかもっと機体を壊さずに練習したい、とかもっと集中して練習したい、とか天候に左右されたくない、とかあったらでいいのではないかと思います。

あとは続きで。
(ちなみに、きりしまはラジコン界の重鎮でも、この道ン十年のベテランでもありません)

2012年12月11日追記
マイクロヘリでステップアップすればいいじゃん、という論理だったのですが、ラインナップの変化がめまぐるしいようです。
フライトシミュレーターは確かに技術は向上しますが、シミュレーターって故障して部品取り寄せ中になったり、電池切れにならないので、思ったより長時間やってしまって、相対的に非常に疲れるのと、そもそも論として、それ自体単体としては、さほど面白くはないのがポイントでしょうか。人にもよるのでしょうかが、私としてはあくまでシミュレータ、練習用。

面白さの持続と、経済面をバランスにかけたステップアップが肝要だと思いますので、どうせ行き着くならとシミュレーターで猛特訓して可変ピッチってコースにとりかかって、結局実物のヘリを飛ばす前に飽きてしまうのならば、この趣味の面白さを知ったことにならないので、すこし残念に思います。

そして現在、室内では270、屋外でSOLO MAX Revolutionという体制で129が宙に浮いています。(ヘリだけに)


ラジコンヘリは昔は高価な趣味でした。

子供の頃読んだラジコン入門マンガも、基本的には、電動ラジコンカー→エンジンラジコンカー→ラジコン飛行機→ラジコンヘリと進んで、ラジコンヘリで血清かなんかを積んで川越えをするエピソードで大団円を迎えていたと思います。
(タイトル覚えてない)

そのころは確か、ラジコンヘリは最初に10万円くらいの機体を2~3機オシャカにしてからスタート、みたいな説明があったような印象があります。

ところが、最近はトイラジからマイクロ電動ヘリコプターと幅広く安価な製品がラインナップされ、おそらく昔よりは遥かに扱いやすくなっています。
そのため最初に10万円ものヘリを何機もオシャカにしなくても、ヘリコプターを飛ばせるようになれるのではないかと思うわけです。

価格もそうですが、マイクロ電動ヘリコプターは、飛ばす場所が室内で済むので、天候の影響や、広い空き地などを探したり移動したりする手間もかからないので手軽です。

IR(赤外線)の場合はあまり気にしなくてもいいのですが、RC(電波)の場合は、きちんと国内で使用できる認証をとっている必要があります。なお、IR式の場合は、太陽光でコントロール不能になりますし、届いて10m程度なので、完全に屋内用です。
並行輸入モノにはついていない場合があるので注意が必要です。

トイラジ 3ch
まあ、最初は店頭で手に入る機種でなんでもいいと思うのですが、たとえば冒頭のガイドで紹介されていた
SYMA S107G

とかですね。

この段階としてはリモートコントロールするヘリ(空モノ)が面白いと感じればいいのではないかと思います。
操縦し損なってすぐにオシャカになっても、もう1機買うのくらいへっちゃらな価格帯です。
(トイラジは修理する概念がないところが特徴でしょうか。付属するスペアパーツで直らない場合は買い換え、です。まあ、それを言い訳にして買い換えるワケですが。対して修理するパーツなどが供給されていたりするのはホビーラジコン、ホビラジと言われますね)
私にとっては、前出のFS-IRHC051 (H2051)が相当すると思いますが、
空モノは honey bee の時にとっくにしっかりハマっています。

初心者におすすめトイヘリ 勝手にランキング 【2012夏編】
も参考になると思います。

すでにラジコンヘリ、空モノにはまっている人はわざわざ買う必要はないです。
バッテリーが交換できなくてフライト時間が延びないのはもう1機買ってもいいのですが、そのころにはステップアップの時期でしょう。
また、物足りなくなったりしてきたらステップアップを検討していいと思います。
水鉄砲やウインチなどの特殊なギミックはこのクラスにしかないのは悩みどころです。


トイラジ 4ch/同軸反転ローター
あくまでまがい物の操作系の3chと違って、ヘリは4chからが本番です。
3chだと、離陸して、ちょっと浮かんだ状態から、元の場所に着陸するのは至難のワザです。3chだと、機体を左右に平行移動できないのです。つまり横にちょっとずれてしまったら、左右に向きを変えて前進後退をして戻ってくる必要があります。4chなら、前後左右に平行移動できるので、向きを変えずに元に位置に戻ってきて着陸するような動きができます。
というか見た目にもがぜんヘリらしい挙動になります。

ですが、ここでいきなりシングルローター機へ行くと難度の差で心が折れかねないので、まずは安定性抜群の同軸反転ローター機で4chの段階があるといいかもしれません。
京商 メタルマスター4 FX-28
童友社 ハイパーフェニックス
シーシーピー ジャイロメタルファルコン4
メディアクラフト フライングスター4s
Nine Eagles DRACO
あたりでしょうか。
DRACOはちょっと高いですが、補修パーツが用意されているので、かなり直せると思います。
ただし、修理してまで使い続ける機体は同軸反転機ではなく、もっと上位のものでいいんじゃないかと思いますので、修理パーツの1点だけで選ぶ必要もないのではとは思います。
購入すると分かるのですが、同軸反転ローター機はヒロボーのライセンス契約に基づいて輸入されています。ですが、ヒロボーの同軸反転ローター機となると、結構お高いので、ちょっと手が出ませんね。
ヒロボー X.R.B.

4chとなると、プロポの「モード」が気になるところでしょう。
モードについては、調べたものをここにまとめましたが、
ラジコンヘリのモード1、モード2、モード3、モード4
基本的には好み、周辺に教えを請うことができる上級者がいるのなら、その上級者のモードに合わせる、というのが良いようです。
きりしまの場合は、一人でやっていますので、モードは好みなのですが、前後左右が右のスティック1本で完結しているモード2が気に入りました。

モード2という点では、

がいいでしょうか。

シングルローター
同軸反転ローターは、安定性が高いので、運動性能はお粗末です。また、上記機体はエルロンがプロポーショナルでない(ON/OFF操作で、入力に比例して反応しない)ものが多く、あくまで4系統あるだけ、という状態のものもあります。
そこで、より快適な運動性能を求めると、シングルローター機になります。
シングルローター機でも、ベル(おもり)、ヒラー(小型の羽根)、ベルヒラー(混合)などと言われるローターの他にバランス取り用の棒(フライバー)がローター部分についているタイプです(ま、上記トイラジにもついてますけど)。ジャイロを搭載するよりは安上がりですが、この部品が壊れる率が結構高いです。ただし、機械的な制御なので効きは自然です。
その分強弱がつかないので、安定性が高くなり、運動性能はそこそこ、ということになります。
Nine Eagles SOLO MAXX 270 ( SOLO PRO 270A )


シングルローターフライバーレス
シングルローターでもフライバーがある機体は、運動性能は上がりはしていますが、やはりある程度の壁があります。
やや物足りないと思ったら、フライバーレス機になります。3軸ジャイロを搭載しているモデルです。

自立安定性がなくなり、一旦機体を傾けたら当て舵をして姿勢を戻すまで、斜めになって吹っ飛んで行きます。
慣れれば指先の細かい操作に素早く応えてくれるので、なかなか操っている感を味わうことができます。
Nine Eagles SOLO PRO 129


シングルローターフライバーレス可変ピッチ(3D)
フライバーレス機が操作できるようになったら、次は可変ピッチ機になるでしょう。ここまで来ると、3D機になっていたりするので、存分に飛び回れるのではないかと思います。
可変ピッチになると、上昇下降が、モーターの出力だけでなく、ローターの羽根の角度の調整でも行われるので、素早い上昇下降が可能になり、上下への機動性が向上します。

私はまだたどり着いていないですが。
Nine Eagles SOLO MAXX Revolution ( SOLO PRO 125A )

電動でインドアで3Dまでたどり着いたらあとはもう好きにしてって気がします。
大きな電動ヘリに行くなり、エンジンヘリに行くなり、もっと高性能なヘリを求めて行くなり。


さて、途中から紹介する機体が全て Nine Eagles(中国) シリーズになってしまいましたが、これは、国内では、ハイテックマルチプレックスジャパン がサポートを行っているのが大きいです。

R1002976.jpg
SOLO MAXX 270 や SOLO PRO 129 のJ4送信機

R1003003.jpg
SOLO MAXX Revolution のJ6送信機

当然各送信機も技適マークがついています。

※国内では電波法がひとつの参入障壁となっていて、海外モデルの場合、そもそもの周波数、送信機の出力、隣接周波数帯への妨害電波、などが技適マークが貰える状態にないことが多々あります。
技適マークのない送信機をそのまま国内で使うと電波法違反になることがありますので注意して下さい。テレメトリーシステムの場合は機体側も電波を送信しますので、そちらにも技適マークが必要です。 まあ、法関連について熱く語るページではないので、
不法電波によるラジコン運用は「犯罪」です!(日本ラジコン電波保全協会)
AIR STAGEのWALKERAって?
のページも参考になる、と紹介する程度で、ここではサラッと。

それから、各機体ともAmazonでパーツが購入でき、小さなパーツも送料無料で調達できるのがポイント高いです。送料、代引き手数料がかかりますが、ハイテックマルチプレックスジャパンや洛西モデルで取り寄せることもできます。

冒頭に上げたブログでは、 Nine Eagles のヘリは、全部RTF(箱を開けたらフライトできる全部入り完成品)なので、ヘリを買う度に送信機が増える、と書かれていましたが、まあ、仕方ないと思います。ステップアップする先のレベルの送信機がついていると単価が上がるばかりですし。幸い Nine Eagles のヘリは送信機がチャチいせいかあまり高くない気がします。


実は同クラスのサイズのヘリのメーカーは、著名メーカーは他にあと2社のみで、それらメーカーのヘリは価格レンジの守備範囲が狭いのです。(実際にはそれらメーカーによりラインナップはされているものの、国内で正規には販売されていない、といったらいいでしょうか)

そのため、上記のような段階的ステップアップが望めず、いきなり難易度が上がり、心が折れるような気がするので、お勧めしていないのです。


Walkera (中国)
定番のWalkeraですが、AIRSTAGEの取り扱いの日本向け仕様でなければ技適マークがないと思います。
また、同クラスと思われる機体はテレメトリーシステム(機体の状態をフィードバックするシステム)搭載の、
WALKERA MINICP テレメトリー装置内蔵受信機標準装備(DEVO6S付セット)3軸ジャイロ内蔵 マイクロ3Dヘリ
かもしれませんが3D機ですし、価格的にずば抜けています。
こんなの買って30秒ぐらいで墜落、破損では目も当てられないのではないでしょうか。

また、セットされるプロポにバリエーションがあり、どれにすればいいかも分からないですし。

新機能の開発・搭載も意欲的ですし、初期投資に耐えられて、心さえ折れなければよい機体なのではないかと思いますが、私は段階的ステップアップ(結果的には飛ばせるようになって、より上位の機体が欲しくなっている)を選びました。


Blade (米)
Horizon Hobby
もう一つは、Bladeです。
国内ではJRPROPOが細々と取り扱っています。Amazonでは、Nine Eagles のようにある程度パーツが調達できそうですし、サイズも小さいのですが、段階には選択肢がないも同然です。メーカーではラインナップがされていますが、JRPROPOが取り扱うのは、

シングルローターフライバーレス
BLADEmSR X RTFフルセット
価格:16,590円

のみ。

しかも、このコントローラーはモード1固定みたいです。モード1でいい人はいいですが、モード2の方が性に合う人には優しくない仕様です。(気合い入れて改造すればモード2にできますが、それを言ったらかなりのプロポがモード2へコンバートできることに)
Nine Eagles だと、簡単にモード1とモード2を切り替えられます。

以上のような状態から、段階的なステップアップ、というオプションを可能にしていて、パーツの供給もあって、プロポのモードも選べ、価格的にもわりと安価、というのは、現状 Nine Eagles の一択という状態です。
途中で心が折れないと、次々と買い換えることで余計な支出にはなりますが、テクニックの向上に合わせて買い換えていくことで、飛ばす楽しみを味わいながら行けるかな、と思います。(私は SOLO PRO 129 でちょっと手強いなと思いました)
もし、器用なお子さんと一緒に遊ぶとしたら、お子さんは最初から3D機でもあっという間に飛ばせるようになるかもしれません。

また、これらのウルトラマイクロ電動ヘリコプターは、技術の進歩の真っ最中なのかもしれません。
フライバーレスでもジャイロの設定切替で、安定度が調整できれば、二重反転ローター機みたいな挙動が実現できる時代が来るかもしれませんし、そのころには値段もこなれているかもしれません。
そうしたら、同軸反転式とか、バー付きの段階ナシに、バーレス機へ行けるかもしれません。
バーレス機なら、そもそもフライバーを折ったりする余計な支出がなくて済むかもしれません。
ウルトラマイクロヘリは今、まさに旬なのかもしれませんね。

そういう意味では、Nine Eaglesのヘリは最新のハイテクを満載、というわけではなさそうですが、ジェネリック医薬品じゃないけど、ちょっと前の技術で構成されてても安ければ、消費者としてメリットがありますね。
ブラシレスモーターの機種がない、とか、モデルメモリーのあるJ6送信機はSOLO MAXX Revolutionに付属のものだけ、とか、ジャイロが3軸、とか、そういう面が気になるというか重要な方は他のメーカーのヘリを検討する必要があるでしょう。

また、余談ですが、世田谷ベースの所さんが飛ばしているのは、 Nine Eagles HUGHES SXNine Eagles SOLO PRO 328 らしい。
固定ピッチのスケールモデルと屋外で飛ばせるちょっと大型なヤツ。

世田谷ベース ヘリから煙?! FK ラジコン飛行機製作日記

所さんの世田谷ベース 第110回 『ファイト一発!同級生登場!?』
自分の脇腹に当たってた時代5'35"あたりと、上達ぶりの6'45"あたり。
最初のやや大型のは分かりませんが、
上達しているシーンはHUGHES SXみたいですね。色は塗ったのかな。


所さんの世田谷ベース 第111回 『破甲爆雷の傾向と対策&何の確認?』
渡辺裕之さんがHUGHES SXSOLO PRO 328を持ってくる回。


所さんの世田谷ベース 第112回 『「正義」の話&何で煙モクモク?』

ハイテックマルチプレックスのサポートに電話する回。
サポートに電話して昼休みなのは、6'15"あたり。
昼休み終えるのを待って電話するのは、8'19"あたり。

両方のスティックを押して電源をいれると、キャリブレーションモードに入るらしく、両方のスティックをぐるりと回すとキャリブレーションが完了して元に戻るらしい。

この動画、関係者なのかな…。違うのかな…。


2013年1月9日追記
ハイテックマルチプレックスジャパンのナインイーグルページ内に
Nine Eagles製品 スキルレベル判別表
というのができていた。

それによると、

入門者RC(ラジコン)商品に初めて触れる。マイクロヘリコプターを初めて見た。同軸反転 DRACO
初級者3chのToyヘリコプターを経験している。入門用のRCヘリを自由にフライトできる。固定ピッチフライバー付き SOLO MAXX 270
中級者スタビ付きの機体での室内無風状態での全方向の安定したホバリングや、左右旋回などがスムーズ固定ピッチスタビレス SOLO PRO 129
上級者スタビレス機体での屋内フライトや全方位ホバリング、無風屋外での安全なフライトが自在可変ピッチの大型機体や3D機体 SOLO MAXX Revolution SOLO PRO 287

という感じの模様。

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2012年09月26日 22:03に投稿されたエントリーのページです。

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