を 25.10 現在で気になるところを訳してみます。
(ページの記述はインポートされる仕組みになっているので、個別のバージョン毎に追うのが難しそう、と思っていましたが、検証用の TrueNAS のハードウェアを更新した際に確認したついでで。とはいえ古い記述は結局古い記述のままなので、概ね 公式FreeNASハードウェアガイド(の非公式翻訳) で足りると思っていますので、今後積極的に翻訳していくようなことはありません)
Minimum Hardware Requirements
最小ハードウェア要件
再利用システムから高度にカスタマイズされた構築まで、TrueNASの根本的な自由度は、ほぼすべてのx86コンピュータ上で動作させられる点にあります。
最小ハードウェア要件
| プロセッサ | メモリ | 起動デバイス | ストレージ |
|---|---|---|---|
| 2コア Intel 64ビット または AMD x86_64 プロセッサ | 8 GB メモリ | 16 GB SSD 起動デバイス | 単一ストレージプール用に同じサイズのデバイス2台 |
TrueNASインストーラーは8 GBのRAMを推奨します。TrueNASはインストール、実行、およびjail(TrueNAS 13)(訳注:TrueNAS SCALE では Apps、Container、VM)の運用を行います。またSMB共有をホストし、少数のリソースでテラバイト級のデータを複製します。TrueNASチームは、より良いパフォーマンスと問題の低減のため、上記の構成を推奨します。
SSDブートデバイスは必須ではありませんが、回転式HDDやUSBメモリの使用はお勧めしません。正当な理由がない限り、単一ディスクまたはストライププールへのTrueNASインストールは推奨しません。データデバイスなしでTrueNASをインストール・実行することは可能ですが、強く非推奨です。
(訳注:ブートデバイスは単一ディスクでも構成ファイルで復旧が簡単なので、ストレージプールの構成には単一ディスクやストライプが強く非推奨と思われます。またストレージプールなしでの実行はできますが実運用としては意味がないと思います。USB接続のデバイスだと Alert が通知されます)
TrueNASは2コアを必要としません。大半の比較的新しい64ビットCPUは既に少なくとも2コアを搭載しているからです。
(訳注:1コアでも動作はしますが、はっきりとパフォーマンスが低下します。SMB共有ではさほど多コアの恩恵はありませんが、2コアある意味は大きいです)
独自のパフォーマンス、ストレージ、ネットワーク要件に応じたシステム構築の支援については、引き続きお読みください。
Storage Considerations
Storage Device Quantities
Storage Media
Storage Solutions
Storage Device Sizing
Storage Device Burn-In
Storage Controllers
SAS Expanders
Storage Device Cooling
Memory, CPU, and Network Considerations
メモリ、CPU、ネットワークに関する考慮事項
Memory Sizing
メモリ容量の決定
TrueNASが多くのネットワーク接続ストレージソリューションよりも高いメモリ要件を持つのは正当な理由があります:共有サービス、Jail(またはアプリ)、仮想マシン、高度な読み取りキャッシュ間で動的ランダムアクセスメモリ(DRAM、または単にRAM)を共有するためです。TrueNASシステムではRAMが未使用になることはほとんどなく、十分なRAMはピークパフォーマンスを維持するために不可欠です。基本操作(最大8台のドライブ)には8GBのRAMが必要です。その他のユースケースではそれぞれ異なるRAM要件があります:
- 8台を超えるドライブを追加する場合、ほとんどのユースケースで1台あたり1GBを追加してください。
- TrueNASシステムに接続するクライアントが増える場合は(一般的に)追加RAMが必要です。VMのバックアップにiSCSIを使用する場合、良好なパフォーマンスには最低16GB、最適パフォーマンスには32GB以上のRAMを計画してください。(一般的に、iSCSI経由で多数のハイパフォーマンスVMをバックアップする20TBプールは、アーカイブデータを保存する200TBプールよりも多くのRAMを必要とする可能性があります)
- Winbind内部キャッシュ用のディレクトリサービスには2GBのRAMを追加してください。
- プラグインやjailには、それぞれ固有のアプリケーションRAM要件があるため、追加のRAMが必要です。
- ゲストOSとアプリケーションRAM要件を持つ仮想マシンには、追加のRAMが必要です。
- RAM内重複排除テーブルに依存する重複排除のため、推奨されるストレージ1TBあたり5GBを追加してください。
- プール内のL2ARC 50GBごとに約1GBのRAM(控えめな見積もり)を追加してください。ZFSはL2ARC内のデータを把握するためにARC内のメタデータが必要であり、L2ARCドライブをプールにアタッチする際にもRAMが使用されます。
(訳注:過去、FreeNAS 9.3の時代には、最低8GBで、1TBごとに追加1GBという書き方の時代がありましたが、すこし控えめな書き方になっています。現在はパフォーマンスのためにはより多くのメモリがあった方がいい、という書き方。FreeBSDベースだったのでカーネルパニックを避けなければならない、という部分もあったようです)
Error Correcting Code Memory
エラー訂正コードメモリ
コンピュータシステム内部の電気的または磁気的干渉により、RAMの単一ビットが自発的に反対の状態に反転し、メモリエラーが発生することがあります。メモリエラーは、セキュリティ上の脆弱性、クラッシュ、転記ミス、取引の損失、データの破損や消失を引き起こす可能性があります。そのため、一時的なデータ保存場所であるRAMは、データ損失を防ぐ上で最も重要な領域の一つです。
エラー訂正コード(ECC)RAMは、メモリ内のビットエラーを発生時に検出し修正します。エラーが深刻で修正不可能な場合、ECCメモリはエラービットを継続使用せず、システムをハング(応答不能)状態にします。ZFSおよびTrueNASにおいて、この動作によりRAMエラーがドライブに伝播しZFSプール破損やファイルエラーを引き起こす可能性は事実上排除されます。
OpenZFSおよびTrueNASにおけるエラー訂正コード(ECC)システムメモリの使用可否に関するインターネット上の長きにわたる議論を要約すると、大多数のユーザーはデータ整合性保護策としてECC RAMを強く推奨しています。ただし:
- 一部のCPUやマザーボードはECC RAMをサポートするが、全てではない
- 多くのTrueNASシステムはECC RAMなしで毎日稼働している
- あらゆる種類・グレードのRAMは故障しデータ損失を引き起こす可能性がある
- RAM故障は通常導入後3ヶ月以内に発生するため、導入前に全てのRAMをテストすること
(訳注:ZFSを利用した頑強なデータ保全基盤を求めている場合なら、なぜメモリで手を抜く、みたいな論調はありますが、パソコンやスマホもほぼほぼ non-ECC だということと、おそらくデータセンターとか、社内向けにデータの破損が許されないような環境の人の条件がどのぐらいのコストが許されるのかのリスク基準がないまま同列に語られているせいかと思っています。家庭用・個人使用、社内でもWindows サーバーが用意できないようなところの野良サーバーみたいな場合はそんなコストは出てこないのではと思っていますし、他のNASシステムでも non-ECC はいっぱいあります)
Central Processing Unit (CPU) Selection
中央処理装置(CPU)の選択
ECC RAMを選択するとCPUとマザーボードの選択肢が制限されますが、これは有益な場合もあります。インテルはECC RAMのサポートをワークステーションおよびサーバー向けマザーボードに限定しています。Core i5やi7などの第13世代コンシューマー向けCPUは、W680などのワークステーション向けマザーボードチップセットと組み合わせる限りECCをサポートします。インテル製ECC対応CPUの完全なリストについては、インテル ARKを参照してください。
CPU選択の決定要因は、以下の要素に集約されます:
- OpenZFSがデータの圧縮・暗号化(オプション)およびチェックサム処理を行う方式上、性能不足のCPUはボトルネックを引き起こす可能性があります。
- SMB専用ワークロードでは、スレッド数が少ないSamba(TrueNAS SMBデーモン)のため、コア数が少なくクロック周波数が高いCPUが通常最適です。
- 並列暗号化や仮想化にはコア数が多いCPUが適しています。
- AES-NI暗号化アクセラレーション対応CPUは、ファイルシステムおよびネットワーク暗号化の速度を向上させます。
- 電力供給とECCメモリサポートのため、サーバー向けCPUが推奨されます。
- ソフトウェア暗号化プールにはXeon E5 CPU(または同等品)が推奨されます。
- 仮想マシン利用にはIntel Ivy Bridge CPU以降が推奨されます。
- PCIeデバイスを仮想マシンに渡すには、CPUとマザーボードのVT-d/AMD-Viデバイス仮想化サポートを確認してください。CPUにGPUが内蔵されているか、外部GPUが必要かにも注意が必要です。また、多くのサーバーマザーボードにはGPU内蔵のBMCチップが搭載されている点にも留意してください。BMCの詳細については以下を参照してください。
(訳注:Xeon でない CPU の TrueNAS システムが多数問題なく動作していると思います。クロック数が高かったりコア数が多かったりすると消費電力に悪影響があります。また、NASなので、ダイレクトに操作するシステムのCPUパワーほど影響を感じません。費用・性能・消費電力のバランスが大事と思います)
AMD CPUはRyzenおよびEPYC(Naples/Rome)シリーズにより普及が進んでいます。これらのプラットフォームに対するFreeBSD(ひいてはTrueNAS 13)のサポートは限定的です。ただしLinuxではより多くのサポートが提供されており、TrueNAS 24.10ではAMD CPUが問題なく動作するはずです。
x86命令セットアーキテクチャ向けSHA拡張機能