TrueNAS には ARC (Adaptive Replacement Cache) というメインメモリを利用した強力なキャッシュ機能がありますが、
TrueNAS 25.10.1 の WebUI においては
ダッシュボードのMemory、
Reporting の ZFS において、
それぞれどれだけのサイズを確保しているかしか確認できません。
ダッシュボードは現在値、Reportingはしばらくの期間の推移を見ることができます。
画面のTrueNASは32GBのメモリ搭載でまだ5.7GBしかキャッシュを確保しておらず、22.6GBもFreeのままにしているので現状では余裕いっぱい、という感じです。
TrueNASでは基本的にはあるだけメインメモリを ARC に利用していき、他のリクエストがある場合にすみやかに解放する動作のはずなので、メインメモリ量が十分なのかの参考にはあまりなりません。
(ダッシュボードでFreeがいっぱい残っている場合は現時点では十分なのでしょうが再起動するとイチからキャッシュしていくので、ある程度の期間見守る必要があります)
それ以上の情報が得たいとなったら、
Shell で
arc_summary
と入力する一択のようです。
入力するとどーっと大量のテキストが表示されて、それはそれでどこを見ればいいか分からない状態です。
とりあえず一番に見ておくべき項目は、「ヒット率」
ARC total accesses:
Total hits:
Total misses:
読み込み要求のどれだけがディスクにアクセスせず(Total hits)、高速なメモリからデータを返せたか、どれだけがディスクにアクセスして返したか(Total misses)を示しています。
一般的にTotal hitsが90%以上あれば優秀、99%以上は完璧に近い状態と言えます。 使い方にもよりますが、もしここが 80% を切るようならメモリの増設を検討するといいでしょう。
ほかには、
ARC misc:
Memory throttles:
(処理が追いつかないのでI/Oを減速させている回数)
Memory direct reclaims:
(ARCがLinux カーネルからメモリの返却を求められた回数)
が0より多い場合。
Memory throttles:はメモリを返しても追いついていない印なので、メモリ増設か、実行しているAppsや仮想マシンなどの運用を減らすなどの手当が必要です。
Memory direct reclaims:は一時的に実行したAppsや仮想マシンなどによる一時的なものなら様子を見てもいいかもしれません。
ARC states breakdown (compressed + overhead):
MFU ghost data size:
MRU ghost data size:
(キャッシュから追い出して利用できなかったMFU/MRU)
Most frequently used (MFU): 頻繁に使うファイル
Most recently used (MRU): 最近使ったファイル
が0より多い場合(こちらは長期稼働していれば0ではないことも多いでしょう)
使い方にもよりますがメモリの増設が効果あるでしょう。
使い方にもよる、と複数書いていますが、
空き容量以上の大量のファイルを一気に出し入れするような運用であれば、当然キャッシュは溢れます。
それを格納する必要があるかどうかは、運用次第です。倉庫的な運用で、大量に一気に保存した後、取り出すのはごく稀、だとキャッシュヒット率は悪くなるはずで、しょうがない面もあります。