ヤフオク!で調達した中古サーバー「Primergy TX1320 M4」が手元に到着しました。
いきなりOSのインストールや構成変更を行うのではなく、まずは「現状での動作確認」と、検証環境の基準を作るための「ファームウェア更新」を行いました。
本記事では、到着後の初期診断から、オフラインでのBIOSおよびiRMCのファームウェア更新作業までの記録をまとめます。
到着後の初期動作確認
中古サーバーの場合、輸送中のトラブルや初期不良の切り分けが最優先です。筐体を開ける前にまずは外観の歪みや破損がないかを確認し、異常がないことを確認してそのまま電源を投入しました。
外観は綺麗なものです。
ハードウェア構成とステータスのチェック
まずは何も手を加えず「出品者が使っていた最後の状態」でPOSTが通るか、異音やエラーメッセージが出ないかを確認します。
サーバー機だからか、起動にはまあまあ時間がかかります。
問題がなければBIOSセットアップ画面に入り、以下の点を確認しました。
- CPUやメモリが正しく認識されているか
- 搭載ディスクの本数や認識状況
出品時の情報と相違ないことが確認できたら、前の利用者の設定をクリアするためにBIOSのデフォルト設定をロードして保存・再起動します。
検証を始めるにあたり、不明な設定が残っている状態を排除し、ハードウェアとしての健全性を確保しました。
ひとまず手持ちのNVMe SSDを装着して仮のTrueNASをインストールし、何も設定せずShellから全ディスクに対してS.M.A.R.T.のLONGテストを実行して、1日目は終わりです。
1TBのディスクなのでさほど時間はかかりませんが、続きは翌日。
ファームウェア更新の方針と準備
動作に問題がないこと、S.M.A.R.T.のLONGテストでも特にエラーを検出しなかったことを確認した後、ファームウェアの更新を行いました。
業務用途で使われていたサーバーは「安定稼働しているものをあえて更新しない」運用が多いため、納品された当時のバージョンが古いままのケースが一般的です。しかし、これから検証環境として使う以上、過去のバージョンのままにする必要はありません。「現時点の」最新に合わせます。
今回はOS未インストールの状態であるため、USBメモリを使用したオフラインアップデートを選択しました。(TrueNASからファームウェアの更新をしようとは思わないので)
BIOSとiRMC、それぞれの最新ファームウェアと手順書を公式サイトからダウンロードします。
PRIMERGY ダウンロード
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[最新]BIOS / ファームウェア情報[2025年12月5日]
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PRIMERGY BIOS / ファームウェア
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PRIMERGY TX シリーズ TX1320 M4
※作業当時と構成が変わっています。
注意点:ダウンロード速度について
公式サイトのダウンロードサーバーが非常に低速で、ファイルの取得に一晩かかりました。急ぎの場合でも、余裕を持ってファイルを揃えておくことを強くおすすめします。
ここでまた翌日。
今回入手したのは下記2つ。
【BIOS】
PGY3866 TX1320M4 BIOS R1.33.0
オフライン/リモートアップデートツール
2025.2 Intel Platform Update (IPU) セキュリティアップデート
2025.1 Intel Platform Update (IPU) セキュリティアップデート
OpenSSLの脆弱性に対応しました。
2025年10月14日
【iRMC】
PGY3863 TX1320 M4 iRMC 3.62P SDR 3.44
オフラインアップデートツール
iRMC内部ログのスナップショット機能をサポートしました。
2025年9月16日
法人でリースアップが出回るような世代なのにファームウェアの更新が続いているようです。
BIOSのファームウェア更新手順
まずはBIOSの更新から行いました。こちらは比較的シンプルで、自動化が進んでいる印象でした。
- 更新用USBメモリの作成
ダウンロードして展開したファイル一式を、指定された構成のままUSBメモリにコピーします。専用ツールなどは不要で、ファイル配置のみで更新メディアとして認識されます。 - 更新の実行
BIOSメニューからUSBメモリを指定して実行します。
実行後は画面の指示に従うだけでほぼ自動で進行します。「待つだけ」の作業であり、特に戸惑うことなく完了しました。
更新後再びデフォルト値をロードしておきます。
iRMCのファームウェア更新手順
続いて、管理コントローラーであるiRMC(integrated Remote Management Controller)の更新です。
BIOSとは異なり、こちらは多少の手順とコマンド操作が必要でした。
- 更新用USBメモリの作成
BIOSのようにファイルをコピーするだけではなく、同梱されている専用のUSBメモリ作成ツールを実行してメディアを作成する必要があります。 - 更新の実行(コマンド操作)
USBメモリからブートすると更新用の環境が立ち上がります。自動では始まらないため、手順書に従って引数付きのコマンドを入力し、実行します。
手順書と実際の挙動の差異について
iRMCの更新作業で一点気になったのが、ドキュメントの記載と実際の挙動の違いです。
手順書には「更新完了後に自動で再起動する」といった旨の記載がありましたが、実際には更新完了のメッセージが出た後も再起動はかかりませんでした。
更新自体はエラーなく完了していたため、手動で電源を切り、入れ直すことで対応しました。iRMCの更新はコンシューマー向け製品のような親切設計とは限らないため、手順書を読みつつも、現場の状況に合わせて判断する必要があります。
まとめ
BIOSとiRMC、それぞれの更新が完了し、バージョン情報も最新になっていることを確認しました。
中古サーバーであっても、ハードウェアの正常性を確認し、ファームウェアを最新の状態にすることで、安心して検証環境として利用できます。これでようやく、TrueNASのインストールなど本格的な構築に進む準備が整いました。