TrueNAS SCALE 24.10.1 で Transmission をインストールしようとしたら
TrueNAS SCALE 23.10.2 のときの TrueNAS SCALE で Transmission をインストールする の手順ではうまくいかなくなってた。
使用したバージョンは TrueNAS SCALE 24.10.1
Transmission App Version は 4.0.6
Version 1.1.7
(その後 1.1.8 になっているが何が違うのか分からない)
現象としては、ダウンロードを開始するときに
/downloads/incomplete/
へのアクセス権がないっぽい。
Error: Cound's get 'downloads/incomplete/ ': Permission denied (13)
基本的にはデフォルト尊重で、と思っているので、それならと、
config 保存用と、
incomplete 保存用のデータセットを作って、
apps ユーザー(568)、グループに変更権限を設定して、そこを指定するアプローチにします。
Enable ACL はチェックしてやってみたけど解消しないので。
こんなデータ設定構成にします。
/tank/download
ダウンロードが完了したファイルの保存先。SMBで共有してWindowsパソコンから取り出す。
Permission で、User apps、Group apps をModify で追加。
/tank/transmission
ほかの共有しないデータセットをまとめるためのデータセット。
以下は SMB共有するわけではないので、
Dataset Preset は General で設定しています。
/tank/transmission/config
設定を保存するためのデータセット。Dockerベースなので、再起動しても設定が消えないようにする。
再起動したら設定ごと消えてよければここは指定しなくてデフォルトでも動作する。
/tank/transmission/incomplete
ダウンロード中のファイルを保存するデータセット。ダウンロード完了のフォルダと同じフォルダを使うこともできるみたいだが、
■ Enable Incomplete Dir
がデフォルトなので、データセットを作成する方のアプローチで。
Edit ACL のイメージ。
/download
の
上のOwner: Owner Group: はSMB共有のためのユーザーを指定しているので、も
+Add Item で項目を2個増やして、
それぞれ
Who User
User apps
Who Group
Group apps
を指定する。
/transmission/config
はなにもしなくてOK
そのままだと最初は root になっているけど Apps のインストール後は apps ユーザーとグループに変更されてる。(incomplete がそのような動作をしないのに根本的な原因があると思います)
/transmission/incomplete
はユーザーはアクセスしないので、
Owner: apps Owner Group: apps
■ Apply Owner ■ Apply Group
をチェックして
Save Access Control List
ここは現在のバージョンでは先にアクセス権を与えておかないとうまく動作しないようです。
今回の主旨はここ。
マウント先のデータセットの準備ができたら、
Apps のインストールに入ります。
Apps
Discover Apps
Refresh Catalog
をクリック
カタログが更新されたら検索窓に
transmission
と入力すると途中で出てくるのでクリック
Setup Pool To Install
初回はPoolをAppsのインストール用に構成します。
以前は ix-applications というデータセットが作られていましたが、現在は不可視データセットで行われるようです。
TrueNAS CORE は jails とか iocage っていうデータセットとかだった。
Choosing the Apps Pool
TrueNAS 24.10 and newer creates a hidden ix-apps dataset on the apps pool and mounts the hidden directory at /mnt/.ix-apps. The ix-apps dataset does not inherit encryption if an encrypted pool is selected as the pool for applications.
TrueNAS 24.10 およびそれ以降のバージョンでは、アプリ プール上に非表示の ix-apps データセットが作成され、その非表示ディレクトリが /mnt/.ix-apps にマウントされます。暗号化プールがアプリケーション用プールとして選択されている場合、ix-apps データセットは暗号化を継承しません。
Pool を選択します。
いつものでOK。
Warning
Using 3rd party applications with TrueNAS extends its fucntionality beyond standard NAS use, which can introduce risks like data loss or system disruption.
iXsystems does not guarantee application safety or reliability, and such applications may not be covered by support contrancts. Issues with core NAS functionality may be closed without further investigation if the same data or filesystems are accessed by these applications.
警告
サードパーティのアプリケーションを TrueNAS で使用すると、TrueNAS の機能が標準的な NAS の使用範囲を超えて拡張されるため、データの損失やシステムの中断などのリスクが生じる可能性があります。
iXsystems は、アプリケーションの安全性や信頼性を保証するものではなく、そのようなアプリケーションはサポート契約の対象外となる場合があります。これらのアプリケーションによって同じデータやファイルシステムにアクセスされた場合、NAS のコア機能に関する問題は、さらなる調査なしにクローズされる可能性があります。
サードパーティーのアプリケーションのインストールに関する注意。
Transmission は community 扱いなので、もちろんサポート契約対象外。
以前と言い方が変わっていますが、言ってることは同じです。
インストール設定。
基本的にはデフォルト尊重でいきます。
この辺はいじりません。
Storage Configuration
Transmission Config Storage
設定の保存用のデータセットを指定します。
Type
Host Path (Path that already exists on the system)
を選択して、
Host Path
で
/mnt/tank/transmission/config
を選択します。
Transmission Completed Downloads Storage
ダウンロード完了したファイルの保存先に関する指定。
Type
Host Path (Path that already exists on the system)
を選択して、
Host Path
で
/mnt/tank/download
を選択します。
ダウンロードしたファイルをSMB共有で Windows パソコンからアクセスする場所を指定。
Transmission Completed Downloads Storage
たぶん
Transmission Incompleted Downloads Storage
の間違いだと思います。(すぐ上が Incomplete Dir Storage と書かれてたりするので、よく見て設定する)
Type
Host Path (Path that already exists on the system)
を選択して、
Host Path
で
/mnt/tank/transmission/incomplete
を選択します。
以降のセクションはデフォルトのまま
Install
Installed
Applications
のところで
transmission の Status が Deploying から Running になるまで待ったら、
Web UI をクリックして Transmission の Web UI にアクセスします。