TrueNAS SCALE のデータ保護のための設定

最近は常時稼働してる TrueNAS SCALE も出始めてきて、そろそろ設定のその先を詰めておいてもいいかな、とセットアップして、基本的な共有設定をするだけだった、 TrueNAS SCALE のデータ保護に関する設定の項を整理しておきます。


なお、公式ドキュメントでは、
Tutorials > Data Protection
TrueNAS SCALE では、
メニュー内の
Data Protection
と書かれている項です。

Scrub Tasks

デフォルトで毎週日曜日の0:00にタスクが設定されているはず。
ZFS(RAIDZ)のファイルシステムの整合性をチェックする機能。
実際にデータにアクセスしてデータが取り出せるか確認するタスクなので、そんなに頻繁に実行する必要はないが、ほったらかしておくとアクセスのないデータは、パリティも含め両方とも読み出せない状態にサイレントに破損が進んでいく可能性が出てくると思われます。
逆に普段アクセスされるデータは常時チェックされているも同然の状態であります。

Adjust Scrub/Resilver Priority
タスクの優先度を設定する。
(と読めるけど)
タスクの
Enabled のヘルプテキストには
Set to run resilver tasks between the configured times.
(設定された時間の間にresilverタスクを実行するように設定する。)
と書かれていてちょっと意味合いが違うような。
開始、終了時刻と、曜日を設定して、その時間帯内で実行する、というところか。
(デフォルトではチェックが外れていますが、他の処理のパフォーマンスを最大化したい時間帯がある場合は設定する感じ?)
ドキュメントの説明では、設定された時間帯では、Resilverタスクの優先度が最大限高められるので、当該のNASが他の処理をする必要がない時を指定するものらしい。


Add
タスクのスケジュールを追加できます。
まあ、使われ方にもよりますがデフォルトの毎週日曜日の0:00のままでもいいような。


Cloud Sync Tasks

さまざまなクラウドバックアップサービスに対しての設定ができるところと思われます。
Amazon S3 とか Backblaze B2 とか。
FTP とか HTTP とかもある。


Periodic Snapshot Tasks

Periodic Snapshot のスケジュール設定。
設定しておくと、 Windows の以前のバージョンの復元で、過去のバージョンが取り出せたりします。
間違ってファイルを削除してしまったり、上書き保存してしまったりするときに有効かと思います。
共有フォルダの用途により、デフォルトの毎日0:00とか、1時間ごととか設定したらいいと思いますし、ほぼ変更されないアーカイブ用途の場合は設定しなくていいかもしれません。
(別のデバイス等にコピーされているわけではないので、あくまでヒューマンエラーなどへの対策)


Rsync Tasks

Rsync を使って、Pool が Dataset 単位でコピーするタスク。
別システムにフォルダ丸ごとコピーするときなどにも使えるかも。


Replication Tasks

Snapshot と SSH を使ってレプリケーションするみたい。
Rsync との違いが説明されていないけど、丸ごとバックアップが Rsync 、変更点のみ同期する Replication というところなのかな?


Periodic S.M.A.R.T. Tests

ディスクのヘルスチェックである、 S.M.A.R.T. を定期的に実行する。

S.M.A.R.T. のテストを実行したからといってデータが直接保護されるわけではないだろうけど
ダメになりそうなディスクを検出できるので、設定しておいたらいいと思います。

普段は定期的にSHORTテストを実施して、
エラーがレポートされたら対象のディスクをマニュアルでLONG TESTして完走しないようならディスク交換、みたいな感じかな。


All Disks
Type SHORT
スケジュールは
Monthly 毎月1日の0:00って感じかな。

とはいえ、TrueNAS SCALE では Shell で smartctl 実行できないっぽいんですよね。
TrueNAS SCALE には smartctl コマンドがインストールされていない


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2024年08月12日 12:08に投稿されたエントリーのページです。

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