Creality Slicer
が Ender-3 S1 Pro の SDカードに同梱されているスライサソフトで、
Ultimaker Cura のカスタム版ッぽいんだけど、
だからこそなのか使い方の紹介がない。
(Ultimaker Cura 使える人はなんとなく使えるんだろうけど、そうすると結局 Cura に行っちゃうのかなあ、と。メニューとかの構成や使い方などはほぼほぼ一緒なので、 Cura でできる事はだいたい Creality Slicer でも同様にできる。元になるバージョンが少し古めになるせいか、たまにCuraにあるメニューがなかったりするといったような細かな差はあるけど)
とはいえせっかく SDカードに同梱されているのだから、試しに使ってみるか、という話。
Creality Download から
Ender-3 S1 Pro を選択すると、Windows版とMac版があるみたい。
SDカードには英語版のマニュアルがついてるけど、ほとんど機能の羅列。
本記事は最後の数ページに「4. Basic Process of Slicer Software」としてちょろっと書かれててる部分に相当する感じ。
(なお Creality Slicer 4.8.2 のヘルプ>Download Document はリンク切れ。Creality のページのどっかからダウンロードできるのかと思ったけど見当たらない。サイト内もちょこちょこリンク切れが見受けられる)
以降Windows版。
インストールするときにプリンターを選択するんだけど、
4.8.2にはすでにプリンターモデルとして Ender-3 S1 Pro が含まれているので、
とりあえずそれを選んでる状態。
Ultimaker Cura もそうだけど、
ちょっと起動には時間かかる感じ。
例として、3D Benchy のボートを読み込んでみた。
Single-part 内の
STLファイル(11MB位のファイルの方)を画面内にドロップする。
モデルを選択して左側のアイコンで位置や大きさ、向き、反転、サポートを調整したりできる。
上部の Standard Quality - 0.2mm
のところをクリックするとプリント設定が選べる。
プロファイルの数字を大きくすれば粗く速く、小さくすれば精密に遅くなる。
とりあえず初めは0.2が妥当かと。
インフィルは中身の充填率。特に強度が必要なければ出力時間や消費するフィラメントのこともあり10%~20%ぐらいでいいのではと。
□インフィル半減 は上部に近くなるとインフィルのパターンが細かくなっていく設定みたい。
サポートはオーバーハングなどの部分の支えを生成するか、
密着性はラフト(最下層の下にモデルを出力するための台)を生成するか。
それぞれプリントする形状に合わせて選択する。
これは基本的な設定で、カスタムをクリックすると
こんな感じに設定項目が増える。
(なお、パラメータはいじってあるのでデフォルトではない)
なお三本線→Advanced、Expertなどにすると変更できる項目が増える。
多いと使いにくいのでニーズに合わせて程々の項目のものをつかうといいのでは。
(「検索設定」のところで設計項目を検索することもできる)
Amazon で安いフィラメントを物色していると性質にばらつきがあるので、
各種パラメータを調整して印刷品質の改善をはかる。
現在装填しているフィラメントは Ankun の PLA で
先日 3D Benchy のプリントに失敗したので、
初期レイヤー高さをデフォルトの 0.2 から 0.1 へ変更。
あと、 Ankun の PLA のフィラメントは固めなので、
印刷温度をPLAのデフォルトの 200 から 220 へ変更。
(もっとも温度を上げてもさほど柔らかくなっていない気はするけど)
インフィルパターンを キュービックサブディビジョン に
(これは好み。Z軸方向にまっすぐ積層するのではなく斜めにずれていくインフィルパターンなので。 Ultimaker Cura 同様、ハニカムはないみたい)
画像ではサポートが有効になってるけど、
3D Benchy はサポート、ラフトなしで出力するのが本来の使い方。
(別に3D Benchyを出力しろ、ということではないです。オーバーハングがあるのでサポートは意味がありますし、ベッドに接している面も少ないので、ラフトを使った方が出力には失敗しにくくなります)
設定が準備できたら右下の「スライス」
スライス後の画面。
「プレビュー」をクリックすると
こんな表示に変わって、各レイヤーがどのように積層されていくのか確認できる。
右側の上の●をスライドするのがわかり易いか。
インフィルパターンがキュービックサブディビジョンになっているのがわかる。
下側の●で各層でノズルがどのように動くか確認できます。
ファイルに保存するをクリックして、gcodeファイルを保存できます。
このファイルをSDカードにコピーして、SDカード経由で3Dプリンターに読ませるか、
SDカードを装着した状態だと、
SDカードに直接保存して、それを3Dプリンターに読ませることもできます。
プリンターのファイル名の文字数の制限とか、使用できる文字の調整とかここでできると便利なんだけど。
あとは、
左上の Creality Ender-3 S1 Pro と表示されているところから、
プリンターのモデル変更したり、
プリンター管理のマテリアルでフィラメント毎のプリント設定などを設定できます。
とはいえ、詳しくはホント Ultimaker Cura の情報を参照して参考にするか、
それこそ、よりバージョンの新しい Ultimaker Cura を使えばいいのでは、という話になってしまうような…。
Cura でスライスして Ender-3 S1 Pro に出力する