なんでNASにするか

TrueNAS(FreeNAS)の記事を多く投稿しているので、それを見るだけでもきりしまはNASのほうがいいと思ってるんだろうなあ、とわかるでしょうが、「データの保管方法」として一応まとめなおしておきます。
一応個人が家庭で運用する場合をイメージしています。


■内蔵ハードディスク
最も高速にアクセスできますが、常時その全てのデータに用がある人は少ないと思います。
パソコンに内蔵できるハードディスクの台数には限界がありますし、データに用があるかどうかに関わらずパソコンを利用している間中通電しておく必要があるのがネックです。
また、回転による騒音などを考えたら、パソコンはオールフラッシュストレージでもいいんじゃないかと思いますね。
回転を停止させるようにすればいいじゃないかという声もあるかも知れませんが、再開するときの回転が上がるまでのタイムラグと、回転を上げるための電力は結構トレードオフとしては痛いと思います。

■USB外付けハードディスク
手軽ですが、パソコン1台でしか使えないのと、大抵はドライブが1つしか入っていないので、故障すると即データを失うのが痛いです。
速度面でも、USBに依存すること、USBを利用する都合上ランダムアクセスがあまり得意でないという点はあります。データの保管用だとある程度は許容できるかと思いますが。
必要ない時は外しておくことができるのはひとつのメリットです。

■パソコンの共有機能
手軽でいいですが、アクセス先のパソコンを起動しておかなければなりません。
また、アクセス権の管理など、アクセス先のパソコン任せになります。
パソコンとしてのパワーを追求したマシンだと、稼働しているだけで電気代を相当食いますが、共有機能にはそんなパワーが不要なのが問題です。
速度面では、ネットワーク速度がボトルネックになります。

■ルーターの共有機能
ルーターにUSBメモリや外付けハードディスクを接続して、
それを共有できる簡易NAS機能ですが、あまり性能が出ないのと、
ディスクの障害に対抗する方法がありません。
またアクセス権の管理もあまりできない感じです。

■NAS製品
ハードディスクを複数搭載してディスクの障害に対抗することのできる製品もあります。
お金さえ出せばそれなりどころか、青天井です。
ただし、安い製品の場合はディスク以外が故障したら丸ごと買い替えです。(データも丸ごと失う)
速度面では、ネットワーク速度がボトルネックになるはずですが、NAS専用製品の安価なものは、CPUパワーなどの影響でネットワーク速度も出ないケースがあります。

■サーバー製品
本格的なサーバー製品を使用して、共有フォルダを設定することもできますが、
主にコスト・サイズ・騒音・熱の面から逸般の誤家庭に限られると思います。

■TrueNAS(FreeNAS)
ベースとなるちょっと古めのパソコンがあれば、ハードディスクの障害にも対抗でき、
Web UIで管理できる環境で、十分な性能を発揮させることができます。
最近の新しいバージョンではメモリ要件が厳しいと思われがちですが、8GBさえ確保すれば十分快適に動作します。32ビットCPUのパソコンベースなので TrueNAS を構築できないからと古い FreeNAS で構築するっていうのはあまりメリットないのではと思います。イマドキは64ビットCPU環境でもパソコンとしては一線を退く時代ですし。
もちろんそれ以上のメモリがあった方がヘビーな使い方をする人には役立ちますが、それは実際に使い始めて実感してからでも遅くはないと思います。ライトなユーザーでは、8GBを超えるメモリの恩恵は少ないかも知れません。
速度面ではやはりネットワーク速度がボトルネックになりますがほどほどの中古パソコンのCPUパワーがあれば、安価なNAS製品よりはるかにパワーがありますので、搭載しているネットワークアダプタのチップの差が見えることもあります。
ネットワークカードだけ定評のあるチップを搭載したモノに交換するだけでもかなりの性能向上が見込めますし、こういうことができるのもパソコンベースのメリットです。

なんで TrueNAS にするか
なんで FreeNAS にするか

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2021年05月13日 00:49に投稿されたエントリーのページです。

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