TrueNAS SCALE で利用されている TrueNAS Apps の管理機能の変更に伴い、実質的に、2025年6月1日までに、25.04にアップグレードしなければ、TrueNAS Apps の自動更新を有効にするために再デプロイ(要は旧Appsを削除して再度インストールする)が必要になるようです。
この更新により、 TrueNAS Apps はホストに割り当てられた利用可能な任意のIPアドレスをWebUIにバインドすることができるようになるようです(従来はIPアドレス同一でポートのみで管理)
(ドキュメントから推測する対応チャート)
【現在:2025年6月1日以前】
現在のバージョンは? │ ├── 24.04 │ │ │ └── 今すぐ 24.10 にアップグレード │ │ │ └── アプリは自動で移行される(K8s→Docker) │ │ │ └── さらに 6/1までに 25.04 へアップグレード │ → ✅ アプリの自動更新が今後も継続! │ └── 24.10 │ └── 6/1までに 25.04 へアップグレード → ✅ アプリを再デプロイせず、自動更新維持!
2025年6月1日までに 25.04 にアップグレードしなかった場合の課題
現在のバージョン | 発生する課題 | アプリの自動更新 | 必要な対応 |
---|---|---|---|
24.04 | アプリの自動移行が実行されず、起動しない可能性がある | 停止 |
・24.10または25.04にアップグレード後、 ・アプリを手動で再デプロイ(アンインストール→再インストール) |
24.10 | 既存のアプリが新しいIPポート機能に非対応のまま残る | 停止 |
・アプリを手動で再デプロイ ・25.04にアップグレードした後もまた再デプロイ |
25.04(6/1以降に初めてアップグレード) | 既存のアプリ設定は引き継がれず、新方式に合わせて再作成が必要 | 再デプロイ後に再開 |
・既存アプリを削除して新方式で再インストール ・永続データの保存と構成設定の再入力が必要 |
結局、2025年6月1日までに25.04にアップグレードを完了していなければ TrueNAS Apps は再デプロイが必要、という形のようです。現状 24.04 の場合は2025年6月1日までに一旦 24.10 をステップしてから 25.04 にアップグレードすることで再デプロイせずに済ませることができそうです。
(TrueNAS Apss を利用していない、とか、後日 TrueNAS SCALE のアップグレード後や TrueNAS Apps のアップデートが必要になったときに再デプロイしてもいい(ぐらい再構成が簡単な運用をしている)という場合は、慌てて 25.04 に移行しなくてもいいのかもしれません)
反対に24.10までの Virtualization による VM を利用している場合は仕組みが変わってまだ実験的なレベルなので、 Apps の再デプロイとのリスクの比較が必要と思われます。
TrueNAS SCALE 25.04 は2025年5月27日に 25.04.1 が予定されているようなのですが、すでに不具合が判明しているのでなければこれがリリースされた途端に適用するというのもどうかと思います。
TrueNAS Apps
TrueNAS アプリ
バージョン更新、機能、設定オプションなどのアプリケーションのメンテナンスは、TrueNAS のバージョン リリース サイクルとは独立しています。
詳細については、TrueNAS Apps ドキュメント と truenas/apps リポジトリを参照してください。
24.04 および 24.10 の TrueNAS Apps サポート タイムライン
要約: 2024 年 12 月 24 日より前に TrueNAS Apps カタログに追加されたアプリケーションは、ホスト IP ポート バインディングを有効にするための更新が必要です。これらのアップデートは、2025 年 6 月 1 日にロールアウトされます。
ホスト IP ポート バインディングの有効化に伴う変更により、2025 年 6 月 1 日が、アップグレード時にアプリケーショ ンを 24.04 から 24.10 に自動的に移行する期限となります。アプリの自動移行を確実に行うには、2025年6月1日までに24.04から24.10に移行してください。
また、24.10にインストールされている既存のアプリケーションは、2025年6月1日以降は自動的にアップデートされません。6月1日前に25.04にアップグレードし、アプリの定期的なアップデートを継続する。6月1日までに25.04へのアップグレードを希望しないユーザーは、6月1日以降に該当するアプリケーションを手動でアンインストールして再デプロイし、アプリのアップデートを再開する必要があります。
続きを読む
アプリケーションホストの IP ポートバインディングは、TrueNAS Apps カタログのすべてのアプリケーショ ンを対象に開発されています。この機能では、インターフェイスに割り当てられた利用可能なエイリアスから任意の IP アドレスをアプリごとに選択して、WebUI ポートをバインドすることができます。この機能には、外部アクセス用にポートを公開したり、コンテナ間通信用にポートを公開したりするポート バインド モードのオプションも含まれています。
現在、TrueNAS 24.10 以降でこの機能をサポートしているアプリケーションは、少数ながら増えて います。
ただし、この機能が実装される前に TrueNAS Apps カタログに登録されていたアプリケーショ ンは、サポートを有効にするために OS レベルの変更が必要です。これらのアプリケーションにホスト IP ポート機能を提供するためのカタログの更新は、2025 年 6 月 1 日に予定されています。
現在ホスト IP ポート バインディングをサポートしているアプリケーション
現在ホストIPポートバインディングをサポートしていないアプリケーション
24.04 から 24.10 へのアプリケーションの移行
TrueNAS 24.10 では、新しい Docker ベースの TrueNAS Apps バックエンドが導入され、アップグレード時に Kubernetes ベースのアプリの移行が自動化されました。
ホストの IP ポートバインディングを有効にする際の変更点があるため、2025 年 6 月 1 日がアップグレード時のアプリの自動移行の期限となります。6 月 1 日以降も 24.04 で TrueNAS Apps を実行しているユーザーは、24.10 以降にアップグレードした後、それらのアプリを再デプロイする必要があります。
24.10 でのアプリのアップデート
TrueNAS 24.10 での単純なアプリのアップデートの締め切りは、2025 年 6 月 1 日です。TrueNAS 24.10 に以前インストールされていたこれらのアプリのバージョンは、この時点以降は自動 的に更新されません。
6 月 1 日以降に 24.10 に TrueNAS Apps をデプロイしたユーザーは、その時点で、アプリケーショ ンをアンインストールしてから再インストールすることによって、新しい IP ポート バインディング バージョンにアプリケーショ ンを手動で再デプロイする必要があります。既存のアプリケーションをアンインストールする前に、アプリケーションのユーザーデータが永続的な場所に保存されていることを確認し、コンフィギュレーション設定に注意して、簡単に再デプロイできるようにしてください。これ以上の移行は必要ありません。これらのアプリケーションを手動で再デプロイすると、通常のアプリケーション更新機能が再開されます。
24.10 から 25.04 へのアプリケーションの移行
2025 年 6 月 1 日までに TrueNAS 25.04 に更新すると、新しい IP ポートバインディング機能を含め、アプリケー ションの更新を中断することなく受信し続けることができます。
6 月 1 日以降も 24.10 を使用しているユーザーは、影響を受けるアプリケーションをそのバージョンで手動で再デプロイするか、25.04 にアップデートしてアプリのアップデートを再開することができます。
25.04 アプリの更新
2025 年 6 月 1 日以前に TrueNAS 25.04 にインストールされたアプリケーションは、新機能を有効にす るために自動的に更新されます。手動で管理する必要はありません。