Wi-Fiルーターの選び方(2024年10月)

コロナ禍で出社制限までして一斉に在宅勤務に切り換えた時期に比べて、現在は別段「そろそろ」という時期でもなんでもないですが、Wi-Fiの電波が周辺で飽和してきたりしていると、昔のWi-Fiルーターでは使用感が下がってくることはあると思うので、ちょっと再度整理してみました。
(なお、以降前提条件をハミ出したい人は「好きにしたらいいと思います」)

ここでの選定方法は
1. メーカーを決める
2. 現行のラインナップと手持ちの機器の対応で予算感を考慮して選ぶ
というだけのものです。


Wi-Fi ルーターの買い換えどき

ルーターは5年程度で買い換えると投資コストと機能・性能のバランスが取れると思います。
直接操作したりする機会が少ないので、あまり気にされないのかも知れませんが。
また予算感としても、また5年後ぐらいに買い換えるつもりでいれば無闇に高級機に手を出したりしなくていいでしょう。
同一機種を5年も使い続けるのは進化の速いWi-Fiにおいては最低ラインと言っていいでしょう。


それから、Wi-Fi関連の機能は端末側とWi-Fiルーター側の双方が対応していないと役に立ちませんので、
手持ちの端末機がどんな機能を持っているのか、家族の分も含めて把握してからの方がいいでしょう。
家族の中でWi-Fiルーターを買い換える担当の人は誰が最も高性能な端末を持っているか、など把握していると思います。
もちろん手持ちの端末機が新しくなったりして、その機能を活かしたくなったときなども買い換えどきと言っていいでしょう。


用途を考える

オンラインゲームなどでシビアなタイミングなどを争う場合はゲーミング対応機が必要でしょうが、その場合はその業界で定評のある機種にしたらいいと思います。 またサーバーを公開する、自宅へVPN接続する、というような使い方も同様です。 以降はそういう尖った使い方をしない人を想定して進めて行きます。

Web会議や、在宅勤務で利用する場合、
YouTubeなどの動画視聴などの場合はWi-Fiルーターだけでなく、契約しているインターネット回線の能力も快適さへの影響として重要です。

SNSやウェブの閲覧などの場合はWi-Fiルーターが多少古くてもあまり関係ないはずですが、
電波が弱い場合などには考慮の余地があるでしょう。


インターネット回線の実力を把握しておく


現在のWi-Fiルーターが稼働しているうちに、スマホ等でWi-Fi越しと、有線で接続したパソコンなどで測定して、インターネット回線の実力を把握しておくといいと思います。
その能力以上の速度はあまり意味ありませんので。
https://fast.com/ja/
https://speedtest.gate02.ne.jp/
などで調べたらいいと思います。
Wi-Fi経由だとこの能力が発揮できていない場合などはWi-Fiルーターを買い換える効果が大きくなるでしょう。

家庭内のNASとかがある場合などはそれはそれでインターネット回線が遅くても効果があるかもしません。


メーカーを選ぶ


まずは機種を調べる前にメーカーを選んでしまった方が情報を整理しやすいかと思います。
今使っているのと同じメーカーまたはあえて異なるメーカー
レビューなどの評価が高そうでなんとなくイメージがいいメーカー、など。
絞り込みをするためですので何でもいいですし、結果いいモデルがないようなら次点のメーカーなどを調べればいいと思います。


ちょっとイレギュラーですが知人の詳しい人が使っているのと同じモデルを買うという手もあるでしょう。ただこれは知人の方の買い換えサイクルと合ってないとそもそも同じモデルが購入できなかったりします。その場合は正確に同じモデルにしないと、設定方法などの参考にできないですが、その方の購入意図や目的によってはかなりのハイエンド機を買うハメになったり、その方がまた買い換えてしまったりもしますので、とにかくまねっこできるものでもないでしょう。


速度


ルーターには型番に5400とか3000みたいな速度を示すっぽい数字が含まれていることがありますが、この数字にこだわる必要はありません。所詮型番の一部です。

現在は大まかには、Wi-Fi 7、Wi-Fi 6E、Wi-Fi 6、Wi-Fi 5という感じに基本的なWi-Fiの機能が説明されているので、
対象のメーカーのラインナップから、使用する端末との対応で絞り込んだらいいと思います。
直近で買い換える予定もないのに端末側が対応していない高機能なWi-Fiルーターを購入しても持ち腐れですし、念のためにちょっぴり高機能なモノを購入しても、そんな場合、端末を買い換える頃にはより新しい機種が新しい機能をひっさげて登場していることでしょう。


例えばiPhoneで言えば、

最新型の
16 Pro 16 Pro Max 16 16Plus 2x2 MIMO対応Wi‑Fi 7(802.11be)
https://www.apple.com/jp/iphone-16-pro/specs/
https://www.apple.com/jp/iphone-16/specs/
を買う人なのか、

15 Pro Wi-Fi 6E ※6GHz、トライバンド対応
https://support.apple.com/ja-jp/111829

11から15(Proを除く) 2x2 MIMO対応Wi-Fi 6(802.11ax)
AppleデバイスのWi-Fi仕様
https://support.apple.com/ja-jp/guide/deployment/dep268652e6c/web
SE3 2x2 MIMO対応802.11ax Wi-Fi 6
https://support.apple.com/ja-jp/111866

のどれを使っている人なのかみたいな感じです。

頻繁に買い換えない人の場合、端末側が対応しないのでどうせ新規格は活かせません。
近々買い換える予定がある、という場合でもない限り、次の買い換えで考慮してもいいと思います。


価格


とはいえ最終的にはほぼ価格で決まると思います。
iPhone 16 を使っているからといって、Wi-FiルーターはWi-Fi 7のものでなければならないというわけではありません。
フルに能力を発揮しない、というだけで、Wi-Fi 6とかのWi-Fiルーターに接続して利用することは可能です。
もちろん価格の折り合いがつくのならWi-Fi 7対応の端末を持っていなくても、Wi-Fi 7対応のWi-Fiルーターに接続して利用することは可能です。同様にフルに能力を発揮しない、というだけです。
選んだメーカーの現行機で予算感的に妥当なところを見てみるのがいいでしょう。


ということで、試しに量販店や通販などで購入しやすい Buffalo で見てみることにします。

Buffalo
Wi-Fiルーター : AirStation
https://www.buffalo.jp/product/child_category/ap.html

このページでは
商品ラインナップを
Wi-Fi 7(11be) 対応
Wi-Fi 6E(11ax) 対応
Wi-Fi 6(11ax) 対応
Wi-Fi 5(11ac) 対応
と並べてくれていますので、
この中から現行感のあるものをAmazonで調べてみました。(在庫限り表記のあるものは除外)
プライム感謝祭期間なので、以降変わってしまう可能性もありますが日を改めて調べるの面倒なので強行します。

Wi-Fi グレード 機種名 型番 Amazon
Wi-Fi 7(11be) フラッグシップモデル WXR18000BE10P WXR18000BE10P/N 64,980円
ハイパフォーマンスモデル WXR9300BE6P WXR9300BE6P/N 31,480円
Wi-Fi 6E(11ax) フラッグシップモデル WXR-11000XE12 WXR-11000XE12/N 35,980円
アドバンスドモデル WSR-5400XE6 WSR-5400XE6/N 14,780円
メッシュセット WNR-5400XE6P/2S WNR-5400XE6P/2SN 28,450円
ハイパフォーマンスモデル WXR-5700AX7P   在庫限り
Wi-Fi 6(11ax) プレミアムモデル WSR-6000AX8P-MB WSR-6000AX8P/NMB 17,900円
プレミアムモデル WSR-5400AX6P-BK WSR-5400AX6P-BK 11,802円
スタンダードモデル WSR-3000AX4P-BK WSR-3000AX4P/NBK 8,480円
エントリーモデル WSR-1800AX4P-BK   在庫限り
エントリーモデル WSR-1500AX2L WSR-1500AX2L/N 5,330円
メッシュセット WNR-3000AX4/2S WNR-3000AX4/2SN 18,979円
Wi-Fi 5(11ac)   WSR-2533DHPLB-BK   在庫限り
  WSR-1166DHPL2 WSR-1166DHPL2/N 4,580円
    WCR-1166DHPL/N 3,580円
Wi-Fi 4(11n)   WSR-300HP  
Amazon販売なし

こんな感じですので

特に条件のないところで今買うなら
WSR-5400XE6/N 14,780円
あたりですかね。


NECのAtrem
https://www.aterm.jp/product/atermstation/product/
では、
Wi-Fi 7モデルがラインナップされていませんが別として、
AM-AX5400T6 15,384円 Wi-Fi 6E(11ax)対応
というところでしょうか。


ASUS
https://www.asus.com/jp/content/extendablerouter/
は今のところちょっと該当がない感じですね。
きりしまは現在 ASUS RT-AX3000 をAiMeshで1階・2階に設置。


「こっちの方が良くない?」っていう項目があればそれを買えばいいと思いますし、特にこだわりのない一般家庭のWi-Fiルーターは1万円台ぐらいがいいところではと。

表を見てとにかく安いのが欲しくなった場合はそれでもいいのかもしれませんが、なぜWi-Fiルーターを買い換えたいのか、という点に立ち戻ると目的がブレている気がします。
(安い機種はいわゆる一昔前のような機種)


補足


ワンルームなどなら1台でいいでしょうが、間取りの都合で部屋によって電波状況に差がある一戸建てなどは2台構成、またはメッシュなども検討の余地があると思います。
なお、ルーターを2台構成にする場合は、メッシュ機能があればそれを設定すればいいですが、ない場合は有線でつないで片方をアクセスポイントモード(メーカーによってはブリッジモードと呼ぶことも)にする必要があります。そうしないと二重ルーター(二段ルーター)という無駄の多い構成になってしまいます。また、中継器として設定するとロスが大きいので有線が引っ張れないような事情がない限りは避けたほうが。
その点メッシュルーターで2台セットになっていればそのまま使えたりするんじゃないかなあと。
あと、既存の古いルーターと合わせて2台構成にしようかな、とか考える人には悪いことは言わないので同一機種2台買いましょう。おそらく、今までのルーターが古すぎて存在しない方がマシ、とかになるでしょう。Asus の Extendable Router も、先代機を追加のアクセスポイントとして構成できるわけですが、そっちは先代機の性能しかないわけで。(アクセスポイントの設定管理が親機の管理画面内で完結(?)するのはいいのかもしれませんが)

すでに型落ちになっているモデルなどは詳しい人が自己責任で購入すべきでしょう。そんなにポンポン買い換えるモノではないので、多少古くても使用上は問題ないですが、わざわざ型落ち品を購入してくるほどのメリットがあるかどうかは一概には判断できません。


IOデータで
WN-7D36QR
という機種が、デュアルバンドルーターらしい。
Wi-Fi 7対応で安い機種、という条件をクリアするように構成されたのかと思うが、6GHz帯がないとWi-Fi 7の本領は発揮されないのでは?と心配になる。
(IOデータのルーターは使ったことないのでよくわかんないけど)

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2024年10月20日 15:37に投稿されたエントリーのページです。

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