カセットテープ(コンパクトカセット)をデジタル化しようと取り組んでて、カセットテープに関してのロストテクノロジーが結構あることに気づいたのでまとめておく
・ハイポジション、メタルポジションのテープ
・ハイポジション、メタルポジション対応のデッキ
CrO2(Type II) とか METAL(Type IV) とかのテープポジジョンを選択できたり、自動検出したりする機能がありましたが、現在は対応するヘッドが存在しない模様。
ただし、録音時に想定された音質でなくてよければ、ノーマルポジション専用ヘッドでもある程度再生することはできる。
録音には相応の磁力が必要なのでヘッドが対応している必要がある。
消去ヘッドも永久磁石のとかだと追いつかないのだと思う。
Fe-Cr (Type III)は当時から普及せずに消えた認識。
・高品質なノーマルテープ
Normal (Type I)
全盛期はノーマルポジションでありながら、とても磁力性能の高いものが存在していたようです。
当時もののノーマルテープに録音すると全く仕上がりが異なることがあり、これがノーマルポジションの真の実力かと驚きます。
ノーマルポジションの新品テープは現在も販売されているものの、磁気テープ自体の製造能力が下がっているため、これもロストテクノロジーか。
・オートリバース
現在は、オートストップ、がいいところで、自動的にA→B面連続再生できる機能をもつデッキは存在しない。
ヘッドを回転させたり、往復分の4トラックのヘッドや、
ヘッドをスライドさせたり、自動でカセットテープを裏返したりする機能は今後復活しないと思われる。
Amazon などで見かける中華製のポータブルプレイヤーに新品で購入できるオートリバース機が残ってる。
・ドルビーB/Cノイズリダクション
専用ICが供給できなくなったとか。
ので、「ドルビーB相当」の音声処理をする、みたいなことになっている模様。
> ※Dolby B NRに対応したICの生産終了に伴い、現在ではDolby B NR搭載カセットデッキの新規生産はできない状況ですが、このたびティアックでは貴重なカセットテープ資産を可能な限りオリジナルの音に近い状態で蘇らせるために、Dolby B NR相当の効果がある独自のノイズリダクションシステムをW-1200に搭載しました。
https://teac.jp/jp/product/w-1200/feature
・ドルビーS、ドルビーHX、ドルビーHX PRO
ドルビーBに比べて普及しなかったのでとっくにロストテクノロジーかと。
・その他のメーカー独自のノイズリダクション
adresとかA.N.R.S.とかスーパーA.N.R.S.とか
dbxとか
当時各社が鎬を削っていたものも、なくなってしまったようです。