TeraStation は発売された当時、NASという製品としては画期的だったと思いますが、現在としては各社からNAS製品がリリースされていたり、無料で利用できる FreeNAS のようなものもあるせいで、さほど TeraStation にこだわる必要がない、というか、TeraStation でディスク以外の部分が故障してどうにもならなくなったり、Ubuntuでマウントして救出したり、こりごりした経験をお持ちの方は結構いるのではないでしょうか?
その様な場合、FreeNASでZFS poolを構築していたのであれば、新しいFreeNAS環境を用意して、すべてのハードディスクを移して(RaidZ、RaidZ2等であれば、いざとなったらパリティ分の台数が少なくてもOK)そこでインポートするだけでよみがえる、というようなオペレーションができます。
じゃあ、この際 TeraStation やめて FreeNAS に切り替えようなんてタイミングがあるかも知れません。(なんかテキトーな筐体が余ったり、 TeraStation の本体側がお亡くなりになったりして、ハードディスクだけ沢山余ったり)
そんな場合、既存のTeraStationから、FreeNASへまずはデータをコピーする必要がありますが、大して速度の出ないTeraStationと、若干マシとはいえUSB2.0レベルのFreeNASの双方に対して、Windowsなどのクライアントコンピュータからネットワーク越しに延々読み出しては書き込みするのではなく、FreeNASのRsyncで直接コピーしてみようと思いました。
(ネットワークを渡るデータが1方向分少なくて済む)
TeraStation側の共有フォルダの設定。(画面は TS-QVH4.0TL/R6 )
ポイントは、公開先として、「バックアップ」を指定しておくこと。
有名なようですが、これで、TeraStationの内部的にRsyncが走るようになるようです。
バックアップ公開パスワートは面倒なので設定しないほうがいいのではないかと思います。
あとは、FreeNAS側です。
(画面は9.3)
Tasks - Rsync Tasks - Add Rsync Task
Path: コピー先のDatasetを指定。
User: root のまま(TeraStationで走っているRsyncのユーザーと合わせる意味からも変えない方が)
Remote Host: TeraStation のIPアドレス
Esync mode: Rsync module
Remote Module Name: TeraStation上のRAIDアレイ1なら array1_ 2なら array2_ を前につけて共有フォルダ名、とするようです。共有フォルダ名が漢字の場合はうまくいかない。Extra Options におまじないすればなんとかなるのかな? なんか変換する方法があると思うんだけど、今回は必要なかったのでそこまで調べてない。
Direection: コピーする向き。Pullで「このFreeNASへ」、Pushで「このFreeNASから」となるはず。ので今回はPullで。
Short description: コメントだと思います。
タスクのスケジュール関係の設定。
定期的に同期をとる、バックアップなどの用途の場合にはその目的に合わせて設定すればいいと思うのですが今回は割愛。
実行時のオプション関係。
基本的にはデフォルトで十分かと。
登録できたら、
View Rsync Tasks
からできたタスクを選択して、
Run Now
で即時実行ができます。