架空請求であっても、裁判所からの支払督促の場合は、無視せず、異議を申し立てしないと、2週間後には債権者が強制執行手続きができるようになるらしい。
法律の方を改善せんかい!
Dive cico Blog:架空請求が本物にねぇ
支払督促は、(略)迅速に争いを解決するために書式が整っていればそのまま認められる。2003年には全国で約53万件の申し立てがあった。債務者は、支払督促を受けた翌日から2週間以内に異議を申し立てないと、最終的に差し押さえなどの強制執行を受ける可能性がある。
YOMIURI ON-LINE / 社会:簡裁悪用の架空請求、放置すると“本物”の督促に
つまり、架空請求に支払督促を利用したい場合は、書式さえ整っていればノーチェックで大量に督促することができて、大量にばらまかれた督促から大量に異議が戻ってきて、裁判所がヘトヘトになるまで、この新しい詐欺のシステムは回り続けるのですな。
というか、架空請求で支払督促をして、異議が申し立てられたから取り下げます、なんつーふざけたコトで裁判所の手を煩わせてんだから、取り下げに手数料を課すとか、もうちょっと裁判所がナメられないようにした方がいいと思いますよ。
なんつーか、支払督促に必要なフォーマットばらまくのが法改正の近道か!?
って思うくらいずさんですよね。
まあ、住民票の代わりにコード書くだけでいいっていうのも謎すぎるけど…。
電子政府は遠いですね(笑)。
あるか(笑)。
異議申し立ては…
支払督促には異議申立書の用紙が警告文と一緒に同封されます。
債務者が、支払督促が出されてから2週間以内に異議申し立てを行うと支払督促はその異議の範囲で効力を失ってしまいます。
支払督促と少額訴訟
異議申し立てに必要な書面は同封されるのか。裁判所は親切だ。
架空・不当請求と「支払督促」 - [防犯]All About
この記事のリンク見ていたら、面白い事例がありました。
原告からの取下書が提出されるも、被告において同意せず。
被告は後記、「反訴」を提起。不当請求に対する慰謝料等請求(請求額110万円)
被告は「調査会社」に対する後記「別訴」提起。プライバシー侵害を理由に、損害賠償請求訴訟を提起(請求額110万円)
「架空・不当請求」裁判のゆくえ - [防犯]All About
まあ、素直に業者が判決に従って払ってくれるとは思えませんが、ナイスですね。
ぜひ頑張って頂きたく。
2012.6.5追記
久しぶりにこの記事へのアクセスを見て、ちょっとググったら、
法務省のサイトに専用のページができているので、そこも見ておいたらいいと思う。
ちなみに対応フローをまとめると
「特別送達」という方法で「支払督促」が届く
↓
裁判所からの正式のものか確認する(確認方法は督促手続・少額訴訟Q&A)→ちがう場合は無視してオーケー
↓
正式のものなら、2週間以内に異議申し立ての手続きをする(でもまだ大丈夫)
↓
債権者が仮執行宣言の申し立てをする
↓
「仮執行宣言を付した支払督促」が届く
↓
2週間以内に異議申し立ての手続きをする
ということで、2回チャンスがあるようです。
もちろん、架空請求なら、異議の申し立てを覆せるような証拠はないでしょうから、最初に異議申し立てをすればいいと思います。
きちんと異議申し立てをするだけです。
通常の訴訟なんてできるわけありませんから、
手続きにわずかな印紙代をかけた分、架空請求をしてきた側はダメージです。
放置しておくことは、判定をしてくれる裁判所をないがしろにしていることになりかねないので、注意が必要ですね。