商品の価格を判断する際、どうしても、比較をして決めてしまう。比較するためには比較する基準がないと価格が判断できない。そのよりどころとなっていたのが定価、いわゆるメーカー小売価格だ。
それがオープン価格になると、とたんに比較のしようがなくなってしまう。
店頭でもどのくらい安くなっているのか解らないから,何件か回ることになるわけですよね. 非効率的.
そもそもこのオープン価格は、どこがどのくらい安くしているかを曖昧にするためのオープン価格で、それが価格比較サイトや、量販店巡りの意義を生み出しているわけです。
ただ、比較基準として、一定の価格を打ち出してもこれらが変わるかというと変わらない。
意味のない定価を掲げる代わりに、メーカーが「出荷価格」というのを表示するとしよう。つまり、メーカーは一次店にはこの金額で卸しています、と公開してしまうわけだ。二次、三次と流通の過程のマージンが浮き彫りになる。
もちろん、これらのマージンを享受している勢力がこれらの仕組みを生み出しているので、一刀両断でメーカーがこんな方法は採れるわけがないのだが、もしとったと考える。
メーカー出荷価格が1万円の商品が存在するとして、結局価格比較サイトでどこが一番安く「自分に」売ってくれるのか比較したり、量販店を巡って、一番安く「自分に」売ってくれるのか比較したりする行動には変化がないのではないか?
つまり、メーカー希望小売価格にも意味はないし、メーカーが価格比較のための基準を提供しても意味がないのだ。
価格はあくまで流通のための価格であってたとえば、新発売の商品を発売予定日が近づくにつれて発売予定日に入手できる金額をつり上げる方式があったっていいのではないかと思う。
結局価格は生ものでメーカー希望小売価格もさほど意味がないのだ。