TMPGEnc Video Mastering Works 5 で PSVita用の動画をエンコード

psvita_01.jpg

PSVitaを買いました。
3G版の方です。

ゲームは買ってません。
(GRAVITY DAZEは2月9日発売とな。同日発売じゃなかった)

どうせ買うと思ってたのでそれはいいのですが。

とりあえず、何よりデカくてキレイと言われている液晶で動画が見たいのが心情でしょう。(有機ELなんだけどついつい液晶と言ってしまう)


PSP用にエンコード済みのファイルはコンテンツ管理アシスタントで認識させて、PSVita側から操作して転送すれば再生できるようです。
(ファイルを選ぶのがちとめんどくさい)

PSP用のフォーマットをベースに、あとは、
PSVitaの解像度、960x544に合わせてどのぐらいのビットレートにできるか、というところでしょうか。

画質
ファイルサイズ
変換時間
の三方よし、のバランスの取れた設定を見つけ出す必要があります。

変換には、エンコードソフトのド定番「TMPGEnc Video Mastering Works 5」を使用。
速くてキレイで対応形式が多いので優秀です。怪しげなエンコードソフトを入れるよりも遥かに安心。

参考にしたのは、

PS Vitaでどんな解像度の動画が再生できるか試してみた | ほげげの戯言

で、x264のエンコードをPSP時代の鉄板、「VBR固定品質」に挑戦。

とりあえず設定ファイル

TMPGEnc Video Mastering Works 5 PSVita 16:9用出力テンプレート
TMPGEnc Video Mastering Works 5 PSVita 16:9用出力テンプレート v2
(サムネイル出力する設定にしました。下にもっと新しいファイルをアップしています)

をアップしておきます。

もう少しパラメータいじってみる。

2011.12.28 追記

割と動きの大きいアニメのOP(1分30秒,23.976fps)をPS3用のフォーマットでエンコードして、そこから各種設定でエンコードしてみた。
エンコードはCore i7-2600Kの3号機

設定 準備 解析 変換 サイズ 画質
CUDA (560Ti) 22秒   29秒 51秒 22.9MB ×
Intel Media SDK Software* 20秒   2分46秒 3分06秒 22.1MB
x264 VBR 2パス 19秒 50秒 44秒 1分53秒 23.1MB
x264 VBR固定品質40 19秒   39秒 58秒 11.6MB ×
x264 VBR固定品質50 19秒   42秒 1分01秒 17.6MB
x264 VBR固定品質60 19秒   44秒 1分03秒 23.8MB
x264 VBR固定品質70 20秒   44秒 1分04秒 26.0MB
x264 VBR固定品質60
最大ビットレート8M
19秒   45秒 1分04秒 28.3MB
* P67チップセットですので、QSV ではありません。

とこんな感じになります。
最初に約20秒、各形式にかかわらずかかる場所があって、これは、変換対象の時間が変わっても変化しないようです。(3分の動画をx264 VBR固定品質60で変換すると、20秒の準備時間、1:18秒の変換時間、と変換時間の部分だけ伸びました)

画質に関してはPSVitaに移動して再生してみたときに、×は全般的にブロックノイズが目立ち、△は動きの大きなところで目立ち、○は◎よりはノイズが多いのが分かる、という程度です。

変換速度だけならCUDAですが、環境を選ぶのと仕上がりが汚いことなどから、バランスがいいのは、
先にアップしたVBR固定品質60でした。59とか58とか刻めるような気もしますが、その検証はまた後ほど。

ちなみに一番下のは最大ビットレートを2500kbits/secから8000kbits/secにしたものです。
これだと、VBR固定品質70よりも大きくなってしまうので、最大ビットレートの設定が効いているのが分かると思います。
再生には支障がないようなので、もう少し最大ビットレートを上げてあげてもいいかと思いますが、USBでPSVitaに転送する時間も考慮すると、2500kbits/sec位で十分な気がします。

2011.12.31 追記
品質刻んでみました。

設定 サイズ
x264 VBR固定品質50 17.6MB
x264 VBR固定品質51 18.3MB
x264 VBR固定品質52 19.1MB
x264 VBR固定品質53 19.9MB
x264 VBR固定品質54 20.6MB
x264 VBR固定品質55 21.3MB
x264 VBR固定品質56 21.9MB
x264 VBR固定品質57 22.5MB
x264 VBR固定品質58 22.9MB
x264 VBR固定品質59 23.4MB
x264 VBR固定品質60 23.8MB

50と60の間で1ずつ刻んでみました。
見てみた感じでは、53か54あたりが境目かと思います。

TMPGEnc Video Mastering Works 5 PSVita 16:9用出力テンプレート VBR固定品質53 23.976fps
TMPGEnc Video Mastering Works 5 PSVita 16:9用出力テンプレート VBR固定品質53 29.97fps
TMPGEnc Video Mastering Works 5 PSVita 4:3用出力テンプレート VBR固定品質53 23.976fps
TMPGEnc Video Mastering Works 5 PSVita 4:3用出力テンプレート VBR固定品質53 29.97fps

とりあえず53でフレームレート違いも合わせてひとそろい用意してみました。

アニメだとノイズが目立つのでこのあたりの設定値ですが、実写のドラマの場合はもっと品質下げて50とかでも全然よさそうです。50切ってもあんまり気にならないかも。48でもまだ気になりませんでした。

2012.1.1追記
GIGAZINEさんで紹介(映像ファイルをPlayStation Vita向けに変換する方法やコツなど設定まとめ)してもらっているので、たくさんのアクセスをいただいています。
現在の設定であれば、特殊な環境(CUDA、QSV等)を必要とせず、高画質でサイズの小さいファイルを高速にエンコードすることができるのではないかと思いますので、是非ご利用ください。

また、記事になった時にはやってなかった、サムネイルも同時に生成されますので、PSVitaに転送したときに、サムネイルが表示されます。

コメント (4)

匿名:

Intel SDK Software じゃないですか?
Software だと x86 バイナリでエンコードするので超絶遅いです

一護:

一つ目の表に「x264 VBR固定品質」が40、50、60、70てありますが70の上が「x264 VBR固定品質60」で下も「x264 VBR固定品質60」て書いてあるんですが「x264 VBR固定品質60」では2回測定したってことですか?

それとも「x264 VBR固定品質80」の間違いですか?

Kirishima [TypeKey Profile Page]:

ちょっと後に書いてあるんですが、最大ビットレートの上限を上げてエンコードし直してみたものです。
他のは最大2.5M、一番下のみ8Mでエンコードしています。

とおさん:

最近PSvitaを買いました。
動画転送にベストな方法はないかと探してて、このサイトにたどり着きました。

わかりやすい説明、設定ファイルありがとうございました。
満足しています。

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2011年12月22日 00:28に投稿されたエントリーのページです。

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